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いま語り継ぐ戦争と平和 - 自衛隊の「いま」から平和について考える - 第38回わらび母親大会

講演する大内氏
講演する大内氏
8月28日、中央公民館において第38回わらび母親大会が開催されました。蕨では毎年夏に開催され、今年も会場いっぱいの100名の市民が集いました。

はじめに、小宮富美子実行委員長が「あの戦争から71年がたちました。母親大会のスローガン『生命を生み出す母親は生命を育て生命を守ることをのぞみます』のとおり、いま私たちは試されている。危機を感じとり、学んで交流し力をつけていきましょう」と述べました。来賓として頼高英雄市長もかけつけ、蕨での平和のとりくみを紹介し、「平和問題をはじめ、市民のくらしを守るために全力でとりくんでいきたい」とあいさつしました。

午前中は「いま語り継ぐ平和」と題して、蕨空襲の語り部・吉田陽子さんと、戦争孤児の会代表の金田茉莉さんが話しました。

吉田さんは、蕨空襲の体験を聞き描いた子どもの絵を紹介し、「子どもたちからは命の大切さがよくわかったとの感想が毎年寄せられ、自分自身も元気づけられ活動を続けられている」と話しました。

金田さんは、「戦争孤児たちの証言」のDVD上映後、東京大空襲で家族を失い、戦争孤児となり幾多の苦難をのりこえてきた体験を語りました。「戦争孤児たちがどんな地獄を味わってきたのか。戦争とは都合の悪いことは全部かくされてしまうおそろしいもの。子どもや孫たちにこんな悲惨なことを味あわせたくない」と訴えました。

昼食休憩では、手作り弁当、手作り品や産直野菜などが販売されるバザールが行われ大変賑わいました。

午後は、「災害派遣と海外派兵のはざまで〜自衛隊のいまから平和について考える」と題して、日本ジャーナリスト会議会員・元朝日新聞社の大内要三氏を講師に講演会が行われました。大内氏は、自衛隊は何のためにあるのか、熊本地震での自衛隊災害派遣の検証や、自衛隊の海外派兵の準備はどのように行われているかなどを実際の写真を使ってわかりやすく解説しました。最後に、「日本の安全保障を真剣に考えるなら天災対策が先である。米国の戦争に協力する体制を強化したことで敵を増やしている。アジア各国から脅威とされている安保関連法をなくす。自衛隊の事実から目をそらさずに、平和と安全保障について考え続けよう」と述べました。会場からは、若者にどう伝えていくか、平和憲法の大切さ等の質問や感想が出され大内氏が答えました。

閉会後は、蕨駅まで母親パレードを行いました。参加者で歌を口ずさみながら平和の大切さをアピールしました。日本共産党の梅村さえこ衆院議員と、山脇紀子・宮下奈美各市議も参加し交流しました。
パレードに出発
パレードに出発