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町亞聖氏が十年介護について講演
市議会第一区議長会の議員研修会

10月3日、埼玉県市議会第一区議長会主催の議員研修会が、戸田市役所を会場に行われました。日本共産党市議団から鈴木・山脇両市議が参加しました。
 講師は、蕨市のPR大使でもあるフリーアナウンサーの町亞聖氏。町氏は日本テレビに入社し、アナウンサーや報道局の記者・キャスターとして活躍し、現在はフリーアナウンサー。高校3年生の時、母親がくも膜下出血で倒れ、車いす生活を送る母と過ごした10年の日々、そしてその母と父をがんでなくした経験から、医療や介護を生涯のテーマに取材を続けています。この日は、「十八歳からの十年介護〜母が教えてくれたことを伝えたい」をテーマに講演を行いました。

町氏は、医療や介護の現場を取材する中でいろいろなケースやエピソードを紹介しながら、自分の介護での経験から、「発想の転換」が必要だと語りました。「できないことではなく、できることを数える」「一番辛くもどかしいのは本人」「車イスでも母は母」「もし自分だったらと考える」などの教訓を得たことを紹介。「介護の負担を軽くする魔法はない、介護する側が早く考え方を切り替えることが必要だ」と述べました。さらに、子宮頸がんになった母を最期は在宅で看取るという覚悟と決断をした経験から、「命には限りがある。看取りの準備には、なによりも家族の心の準備がいること」などと述べ、在宅医療や在宅介護を支える環境整備を訴えました。

おわりに、「全てのことには時がある。人生にはムダなことは何一つない。介護休暇や育児休暇の取得率がまだまだ低い現状から、介護しながら仕事をつづけられる環境を整備してほしい」と話し、講演を締めました。