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住宅密集地に飛行機を飛ばすなの一点で運動を広げよう
羽田増便を考える学習会報告 市議 梶原秀明

国交省が住民説明用に配布している「飛行経路(案)」。帯の部分を右から左へと飛ぶ
国交省が住民説明用に配布している「飛行経路(案)」。帯の部分を右から左へと飛ぶ
2月4日、さいたま市文化センターで羽田増便問題の学習会が106人の参加でおこなわれました。これは、羽田空港の国際線増便のため、従来海上を飛んでいた旅客機を、東京オリンピックを機に、蕨市を含む首都圏上空に飛ばそうとする計画です。学習会には、村岡県議、さいたま市の守谷市議(南区)、松村市議(緑区)、花井戸田市議も参加していました。

日本航空で30年間チーフパーサーを務め現在は航空評論家として、「TVタックル」や「噂の東京マガジン」などにも出演している秀島一生さんが主報告をしました。秀島氏は、政府の航空政策の推移、首都圏の空を米軍の横田空域がさえぎっている問題、騒音・落下物・低空飛行での飛行トラブル、他国の大空港では密集市街地を回避してい飛んでいることなどを述べます。落下物は飛行機が車輪を出す際に最も起きやすく、成田空港周辺での落下物は180件も報告されていること、これまで国交省は羽田への着陸は「車輪は必ず海上で出すように」と航空会社を指導していたが、今度は陸上で出すことになる矛盾なども示し、「国が言う増便による経済効果より、住民の生活が第一だ。増便は必要ない。」と力を込めました。

私は2015年9月議会の一般質問でこの問題を取り上げ、総務部長は「騒音の影響は深刻であり、県と12市町連携して国に対策を要望する」と答えています。

今の国の計画では、南風の悪天時の午後3時から7時に、1時間当たり30機が蕨上空を飛ぶことになります。(図参照。川口の青木町公園から、蕨市塚越7・5丁目、南町2・1丁目・南小、中央7・6丁目、錦町1丁目・蕨警察・イトーヨーカドーを通り、上戸田へ抜け羽田へと着陸していく)。2分に1機、騒音は68デシベルが想定されています。騒音の目安は60デシベルで、「普通の会話。洗濯機。掃除機」。70デシベルで「騒々しい街頭」とされ、この騒音が夕方から夜の4時間続くことは、生活に大きな影響を与えます。羽田のC滑走路を使う飛行機は蕨市などを通り、A滑走路を使う機は、さいたま市などを通ります。都内では反対運動が大きく広がっています。都内や近隣市の市民団体とも連携して、「住宅地に飛行機を飛ばすな」の声を広げていきましょう。