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戦争や女性への暴力のない社会を築くために - 「女性たちの戦争と平和資料館」で学ぶ - 市議会議員 やまわき紀子

資料館の入り口には被害女性たちの写真が並ぶ
資料館の入り口には被害女性たちの写真が並ぶ
10月14日、蕨市平和を守る会の平和フィールドワークに参加しました。東京都新宿区にあるアクティブ・ミュージアム「女性たちの戦争と平和資料館」に行きました。

2005年にオープンした「資料館」(wam)は、日本で初めて戦時性暴力に特化した記憶と活動の拠点として開設されたものです。当日は、日本人「慰安婦」の沈黙と題した特別展も開催されていました。

「河野談話」などで示されているように「慰安所」は当時の軍当局の要請により設営され、「慰安婦」の募集は軍の要請を受けた業者が行っていたとの事実がパネルで展示してあり、考えさせられる内容でした。アジア各地で「慰安婦」にされた女性が名乗り出て語りだした一方で、日本軍が侵略したほぼすべての地域に日本人「慰安婦」もいたことが明らかにされていました。慰安所の設置や日本人「慰安婦」の総数や実態は明らかにはなっていませんが、日本人女性たちのパネルが、意思に反して「慰安婦」にされたことを語っていました。中には、展示直前に親族に迷惑がかかるからと、展示をやめたという空白のスペースもあり、今なお苦しみ続けている女性たちの思いを表しているようでした。

被害女性たちの一人一人の存在と人生に出会い、戦時性暴力の実態と加害責任に向き合い、戦争や女性への暴力のない社会を築くために何ができるのか、を考えさせられる展示となっていました。

※アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」東京都新宿区西早稲田2‐3‐18、電話:03‐3202‐4633(地下鉄東西線早稲田駅出口2から徒歩5分)。