index
市立病院のこれからを考える学習会

厚生労働省が「再編・統合の議論が必要」とした公立・公的病院(蕨市立病院を含む424機関)を突然発表したことに、「地域の事情や特性を無視」「地域の努力を踏みにじる」など、全国から批判が広がっています。1月31日には、社会保障をよくする蕨の会が「市立病院のこれからを考える学習会」を開催しました。

あるべき姿と役割
はじめに、蕨市立病院の榎本弘文事務局長が、昨年3月策定の「将来構想」を中心に説明しました。二次救急医療を担う地域の中核病院、市内唯一の分娩できる病院として、安定的で質の高い医療の提供や経営改革を進めてきたと述べ、「将来構想」を説明。「地域連携」などの役割を果たす一方、老朽化が課題であることなどを示しました。

市民アンケートでは、急性期医療や分娩、土日夜間の小児救急医療への期待が示されたとして、急性期130床を維持する考えを述べました。

厚労省の「公表」には率直に問題点を指摘。一方で、地域医療構想協議会で市立病院の役割が明確になった段階で柔軟に対応する考えも示されました。参加者からも質問や意見が出され、議論が深められました。

市民本位の医療体制を
第二部は、鈴木智議員が国の医療改悪の背景や問題点について報告。社会保障費削減を求める財界の意向で社会保障が削られる実態を示しました。また、宮下奈美議員も発言。地域医療を支えてながら、経営改善や医療の充実に努力を重ねてきた市立病院の役割について補足しました。

参加者はそれぞれ、市立病院のかけがえのない役割を継続してほしいとの思いや、市民本位に医療体制の充実をめざす政治が必要との認識を強くしてました。