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核兵器のない世界をめざして
第56回わらび原爆死没者慰霊鐘つき際

広島に原爆が投下されて76年となる8月6日、長泉院で第56回わらび原爆死没者慰霊鐘つき祭が行われました。なお今年は、新型コロナウイルスの感染防止のために、例年よりも参加者数などを抑え、開催時間を短縮し、参加者にマスクや手指消毒などの協力を要請するなどの対策が取られました。

はじめに原水爆禁止蕨市協議会の杉本憲会長があいさつし、感染拡大が続く状況で多く人たちの協力で今年の取り組みができたことを紹介。また、核兵器禁止条約が今年1月に発効したことにふれ、「日本政府に批准を求め、世界にも広げ、核兵器のない世界をめざしましょう」と訴えました。

続いて来賓の頼高英雄蕨市長は、冒頭、核兵器禁止条約を日本も批准すべきとする人が72%に及ぶとする世論調査を紹介しました。さらに、いわゆる「黒い雨訴訟」で原告が勝利したことや、この間の蕨市の平和事業についてふれ、核兵器廃絶や平和をめざす運動が続くことの大切さを強調。平和都市宣言都市の市長として力をつくすと述べました。

最後に、県原爆被害者団体協議会の高橋溥事務局長は「あの日の惨状を知ってほしい」と述べ、自身の被爆体験を紹介。その時亡くなった人たち、戦後、病気に苦しみ亡くなっていった家族のことなどにふれ、「原爆・核兵器が一日も早くなくなることを願う」「人の手で作った核兵器は人の手でなくそう」「核兵器禁止条約に日本政府も批准し核兵器廃絶の先頭に」と強調しました。

原爆が投下された8時15分、参加者は1分間の黙祷。その後、代表者と来賓が核兵器廃絶の願いを込めて鐘をつきました。この日の取り組みには、日本共産党の梅村さえこ前衆議院議員も参加しました。