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コロナ禍での市立病院の役割示される(病院審議会委員 宮下奈美)

蕨市立病院運営審議会が11月5日に行われました。議題は、「2020年度決算の概要及び2021年度の状況」について。

第1回の審議会は、新型コロナの影響で約1年8ヶ月ぶりの開催となりました。病院開設者の頼高市長はあいさつで、コロナの感染者が減少してきたことを示し、市独自の感染対策について小規模企業者応援金や織りなすカード、ワクチン接種については、プロジェクトチームを立ち上げ、医院長先頭に行政検査や入院の受け入れ、発熱者への抗原定量検査に全力をあげてきたことを紹介。また、医療従事者や高齢者施設へ集団接種、医師派遣に力を尽くしてきたことを報告しました。続いて、尽力してきた病院関係者に激励の言葉をおくり、コロナ禍で診察控えの影響が全国的に厳しい現状となっていることに対し「コロナ禍でも急性期病院として支援し安定経営に力を尽くす」、「将来構想のもと施設の老朽化、耐震化を検討委員会ですすめる」と述べました。

今審議会では、2020年度決算の収支では、損失は約3億4500万円との数字が示されました。

続いて、全委員が質問や意見を述べ、担当者からは、コロナ対策のため病床を3床増やしたことや、院内感染があった際、検査を速やかに行ったことでスタッフが安心し協力しあって働けたこと、また感染者増加の波が来る度に、こういった経験から乗り越えられるスキルが身についたことが示されました。

他にも、産科・小児科の経営が厳しい一方で、産科についてはコロナ禍で、ワクチン接種を電話等で促すなど、接種する人が増えたこと、「これからもコツコツと親身な対応をしてきたい」との見解が病院から述べられました。厳しい中でも蕨市立病院が地域で安心して受けられる医療に努めていることが示されました。