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多様性を考えよう!パートナーシップわらび記念講演会

12月12日、蕨市男女平等推進市民会議(パートナーシップわらび)の30周年記念講演会が行われました。

 はじめに、成田弘子会長があいさつ。頼高英雄蕨市長らが来賓あいさつをしました。

 「多様性を考えよう! 日本のジェンダー平等教育・人権教育」と題して、埼玉大学教育学部教員の田代美江子教授が講演しました。 
田代氏は、初めにジェンダーの概念やジェンダー平等や多様性についての理解を深めるために「ジェンダーとは何か?」と問いかけ、単なる性別としてのジェンダーや社会的性別・性質としてのジェンダーの他、性に関わる差別・権力関係の解消を目指す意味でのジェンダー等を説明をしました。
 続いて「ジェンダー研究の中で明らかになってきたこと」を報告。男女二分法や性別規範、性別の偏りは全て社会的につくられていること、そしてそれが変更可能であることを確信し、「社会の性別規範は、わたしたち個人の中で内面化している」「このことを自覚する必要がある」と強調しました。「みなさんだったらどんなアドバイスをしますか?」という、ある保育士のパートナー(職業:医師)との悩み事を紹介し、「男は外、女は家」という、いわゆる性別役割等からくる思い込みや、異性愛主義が中心であることが、社会、文化、家庭、個人に深く浸透してる全てが「ジェンダー問題である」と訴えました。
 これまでの話を踏まえ、ジェンダーギャップ指数が120位である日本の政治と教育の問題から、日本での#me too運動や男女の賃金格差、選択的夫婦別姓、女性の政治参加の低さ、教育内容への政治的的介入を2003年の「七生養護学校事件」、2018年の足立区中学校の「避妊・中絶の授業」への攻撃から「世界から見て日本は20年以上の遅れをとっている」として、ジェンダー平等に本気で取り組む気のない日本の問題を提起しました。
 教育バッシングが起こらない社会にすること、一人ひとりが人権を尊重し合い共に生きる社会を目指すために「ケア」に満ちた世界を目指そうと訴えました。

 この講演会には党市議団全員が参加。党市議団は、市議会の一般質問や予算要望書等、あらゆる機会を捉えてジェンダー問題の提起をしています。引き続きジェンダー平等の社会を目指します。