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「蕨市立病院施設整備検討報告書」が示される
「既存施設の耐震化案デメリット多く、建替案検討」

 2023年1月、「蕨市立病院施設整備検討報告書」が示されました。

蕨市立病院の施設にかかわる課題として、「耐震性能が低い」「施設設備の老朽化」があり、検討に当たっての基本的な考え方としては、「蕨市公共施設等総合管理計画」で示されている「保有施設等の長寿命化」を基本目標としつつ、蕨市立病院施設整備検討委員会の中で、整備の方向性が検討されてきました。

今回示された報告書では、「既存施設の耐震化工法」として、耐震補強、制震補強、免振補強の課題・メリット・デメリットを比較し、耐震補強工法による耐震改修工事の場合、診療制限(外来休止、入院受け入れ停止)による収益減少があり、施設課題に対応できるものの、「病床の減少」「新興感染症への対応」「安全に使用できる期間」といった課題から、「既存施設の耐震化は懸念事項が多く」「耐震改修は市立病院の耐震整備に適さない」と評価しました。

残る整備方法―建替え整備案の検討
建替え整備案として「段階的な建替え」「外来機能を一時移転させて一体的に建替え」「別式地への移転新築」の3案について検討が行われました。

現地建替えは医業収益の大幅な減少、移転新築は新たな敷地確保など、課題は大きく、財源確保の点からは基金の創設等の必要性など示されました。報告書の最後に、各整備案について、2023年度秋ごろまでに更なる検討を行い、最終的な考えを示していくこと、基本構想・基本計画の着手スケジュール(当面)が示されました。