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衛生センター議会・視察報告 最新の施設などを学ぶ(市議会議員 鈴木智)

焼却炉を説明するパネルの前で
焼却炉を説明するパネルの前で
10月6日、蕨戸田衛生センター議会の視察が行われ、蕨市・戸田市それぞれの組合議員、組合及び両市の担当職員とともに参加してきました。

 はじめに訪れたのは、群馬県太田市、大泉町、邑楽町、千代田町で構成する「太田市外三町広域清掃組合」の施設。同組合では、ごみ焼却施設等が2021年に竣工し稼働しています。最新の施設や運転管理の状況を視察しました。

 同組合は、蕨戸田衛生センターと比べ、人口で1・38倍、処理量では1・66倍の規模。施設面では、焼却炉にストーカー式と呼ばれる方式を採用(蕨戸田では流動床式)され、資源ごみを処理するクリーンセンターでは、資源ごみのコンテナを積み上げて配置し効率よく貯留できる施設なども整備されるなどの特徴があります。環境への配慮でも様々な取り組みについて説明され、焼却熱を利用した発電では、2021年度のごみ処理量あたりの発電電気量で全国2位となる実績なども示されました。

 蕨戸田衛生センター組合の奨励的な施設計画について考察するうえで、参考となる内容でした。

 続いて訪れたのは、廃棄物を焼却した際に発生する焼却灰のリサイクルを行っているツネイシカムテック(株)の施設。蕨戸田衛生センターで発生した焼却灰も処理している施設です。

 同施設では、受け入れた焼却灰から鉄類・非鉄金属を選別して回収し、ロータリーキルと呼ばれる設備で約1000度に熱し重金属等を無毒化することで、アークサンド(人工砂)を製造しています。製造されたアークサンドは、高い吸水率、浸透性などの特徴があり、道路工事の際の路盤材や埋め戻し材などに使用されるとのことです。

 普段、何気なく捨てているごみが、衛生センターでの焼却処理に加え、さらに多く人手が必要なことを実感。最新のリサイクル技術を知るとともに、環境問題を新たな角度から考える機会となりました。