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新「保育所保育指針」について考える学習会に参加

 新「保育所保育指針」が08年3月28日に交付され、09年4月1日より施行されることになりました。また、併せて保育の質を高めるという観点から「保育所における質の向上のためのアクションプログラム」も策定され、今年度から逐次実施されることになりました。これらの内容やその施行に際して留意すべきことはどのようなことか。また、保育所はどう変わるのかを学ぶために、6月26日、さいたま市鈴谷公民館において、東洋大学の清水玲子先生を講師に、県保育問題協議会の学習会が開かれました。
指針改定の背景には、保育でお金を儲ける財界と、それを忠実に実行する政府の対応があります。保育所以外のサービスをすすめること、保育所の最低基準を見直すこと、直接契約・直接補助方式の導入をするという3つのねらいがあります。そして主な変更点としては、「保育計画」という言い方を「保育課程」に改めた。保育内容等の自己評価を明記した。食育の推進を盛り込む。保護者の支援が章として独立。職員の資質の向上に施設長の責務と職員の研修が加わった。小学校との連携として「保育所児童保育要録」を小学校へ送付することを義務づけました。
やはり、見逃せないのは、保育の市場化を促進しようという側面や、改悪「教育基本法」の理念が保育現場にまで持ち込まれようとしていること、保育者の管理や上意下達の命令系統が強化される恐れもあります。しかし、保育指針をうまく活用して、保育計画を自分たちでつくり実践できることや、保育者の労働条件や賃金を向上させる運動に活用すること、学習権の拡大をはかることが大事であると学びました。