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シンポジウム「都市再生‐熱狂から暗転へ」に参加

 8月23日に行われたシンポジウム「都市再生‐熱狂から暗転へ」(主催:区画整理・再開発対策全国連絡会議)では、都市再生や再開発に関して、都市再生特別措置法制定からの6年間の東京を中心とする状況や、経済状況の影響など、様々な角度から問題や課題が提起されました。
はじめに、岩見良太郎・埼玉大学教授が基調報告を行い、05年頃からの「熱狂」は銀行・ゼネコン・政府による演出であり、内外の投機マネーと小泉内閣の下での都市再生(規制緩和)が中心的な役割を果たしたとの私見を紹介。利潤追求の場となった都市再生の問題や対案として「コミュニティーの力に依拠したコミュニティーを育てるまちづくり」の提案など報告しました。その後は、研究者や実際に開発に直面する住民など5人の報告者が、現状や問題点を語りました。
東京を中心とした大型化・高層化の傾向。不動産証券化による再開発の矛盾がゼネコンの圧迫・経営破たんや過剰供給につながる問題。形骸化する生活再建措置。50%もの住民が転出している状況など…。現在の資本主義の在り方が問われる深刻な事態が、まちづくりの中でも重大な問題となっていました。この状況に対して、「コミュニティーの再生」「住み続けられるまちづくり」など、住民の視点からの対案をどのように生かしていくかが重要名課題となってきます。再検討がすすむ蕨のまちづくりを考えるうえでも、さらに深めていきたい内容でした。